2016.10.19更新

あか

無銭飲食、当然に犯罪になると思いますよね。


ところが、犯罪にならない場合があるんです。
それは、、、注文して食べ始めた時点では、お金を払うつもりだったけど、途中でお金を払うのをやめようと思って隙を見て逃げた場合です。

まず通常の無銭飲食、つまり始めからお金を払う意思がない場合は、詐欺罪です。何が詐欺かというと、お金を払う意思がないのに、お金を払う意思があるかのように見せかけて注文したことが詐欺であり、店員に食事を出させた時点で詐欺罪が成立します。

そうすると、注文して食べ始めた時点でお金を払う意思があったのであれば、このような詐欺は成立しないのです。


問題は、お金を払わないで逃げたことですが、ただ隙をついて逃げることは、詐欺ではありません。このようなケースを「利益窃盗」といい、窃盗罪にもあたらず、犯罪にならないとされています。しかし、言うまでもなく、食べたら代金を払わなければならないのですから、絶対にやってはいけないことですし、私が食い逃げを推奨しているわけでもないので、気をつけてください。

また、食い逃げした人が、始めはお金を払うつもりだったと言えばいいかというと、そうではありません。お金の持ち合わせがない人が食事後に逃げたら、本人がいくら言い逃れをしようと、始めからお金を払うつもりがなかったとみられてしまいます。


また、隙を見て逃げるのではなく、店員に「ちょっと電話がかかってきたので、外で電話して戻ってくるから」と言って、店員をだましてそのまま逃げてしまった場合は、詐欺にあたりそうですよね。

このようなケースが詐欺かどうかは、いまだに議論があるところで、判例実務も定まっていません。実際に、自動車で帰宅する知人を見送ると言って店先に出て逃げた事案について、最高裁は詐欺罪の成立を否定しています。

ただし、似たような別の事案で、詐欺罪を認めているものもあります。

このような状況ですので、実際にやってしまった場合に詐欺になるかどうかの判断はむずかしいところなのですが、いずれにしても、やってはいけないことですから、くれぐれも真似をしないようにしてくださいね。

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.14更新

あか

A美 私、居酒屋でアルバイトをしているんだけど、私、可愛いからか、時々お客さんからチップをもらうことがあるのよね。ラッキー、ってそのまま懐に入れちゃうんだけど。

B子 可愛いって、、、いうよね~。でも、もらったチップ、お店に申告しなくてよいのかな?知り合いの弁護士さんに聞いてみよう。

みずほ弁護士「『チップ』の取扱いについては店によって様々ですが、基本的に『チップ』は接客を受けたお客様がお礼の意味を込めて、接客を担当した店員に渡すものなので、店に対して渡したのではなく、店員個人に渡したものということになります。法律的にいうとお客様から店員個人への『贈与』になりますね。」

「そうすると『チップ』をもらった店員は自分自身がお客様から『贈与』された『チップ』について店に報告する必要はないことになりそうです。」

「ただ、もし店との雇用契約書や店の就業規則で『業務を利用して許可なく客から金品を受け取ってはならない』等の決まりがあれば店員はそれに従わなくてはいけません。」

「お客様から『チップ』を受け取った際、それを自分自身のものとして『もらう』ために店の許可を得る必要がある場合や、チップを自分自身のものとして『もらった』後に店へ報告しなくてはいけない場合があるということですね。」

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.12更新

あか

配車アプリ大手の米ウーバーテクノロジーズは9月29日、飲食店の料理宅配サービス「ウーバーイーツ」を日本で開始した、との報道が先日されました。

「ウーバーイーツ」は、ウーバーが仲介して、飲食店の料理を、配達員に登録した一般人が自転車や原付バイクを使って届ける仕組みで、注文が入ると、飲食店と配達先へのアクセスが最適な場所にいる配達員に配達が依頼される。登録者は自分のスケジュールに合わせて、配達員専用のアプリで稼働できるかどうかを知らせ、自分の空いた時間に配達することができます。

日本ではまだ利用できるエリアは限られているが、先行してサービスが開始された海外では、7カ国33都市に広がっているとのことです。

ただ、私がこの報道を聞いて最初に思ったのは、配達員である一般人が配達途中、交通事故を起こして人にケガをさせた場合の飲食店側のリスクです。

この場合、事故を起こした本人のみならず、配達を頼んだ飲食店も民法上の使用者責任を負うので、仮に被害者が大ケガや死亡したりした場合、飲食店自身も数千万円以上の賠償責任を負うことになります。

このようなリスクに備えて、飲食店も保険に加入する、等の対応が考えられますが、現状の損害保険で、飲食店が一般人である配達員が起こした交通事故について負う使用者責任のカバーする保険はなさそうです。

このような点から、私は飲食店がこの「ウーバー・イーツ」を利用することは、まだ危険だと考えますが、みなさんいかがでしょう?

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.07更新

あか

私も成年後見人等を裁判所から複数拝命しており、管理財産は合計で数億円になりますが、それを横領するという発想は全くもって理解不能です。

この弁護士も、2001年の590万円の着服時点で弁護士会から除名(=弁護士資格喪失)されていれば今回の被害はなかったはずです。同業者としても、横領弁護士は一発除名という処分を弁護士会はしていただきたいですね。

(以下、引用です)

成年後見人として管理していた預金口座から約1800万円を着服したとして、名古屋地検特捜部は6日、業務上横領の疑いで、愛知県弁護士会所属の弁護士、渡辺(本名・金子)直樹容疑者(59)=同県豊橋市=を逮捕し、事務所や自宅など数カ所を捜索した。

 逮捕容疑では、2013年12月~昨年7月、成年後見人として財産を管理していた県内の70代男性の銀行口座などから11回、計約1830万円を横領したとされる。

 特捜部によると、渡辺容疑者は13年7月に名古屋家裁豊橋支部から男性の成年後見人に選任され、多い時で一度に400万円を引き出し、一部を自らの口座に移していた。昨年12月に解任され、家裁の告発で発覚。認否は明らかにされていないが、約200万円を弁済したという。

 渡辺容疑者は1983年に弁護士登録。2001年には、遺言執行者として管理していた遺産590万円を着服したとして、弁護士会から業務停止1年6カ月の懲戒処分を受けた。

 成年後見制度は、認知症などで判断能力が十分でない成人に代わり親族や弁護士らが財産管理を行う制度で、00年に導入された。

 最高裁の調査では昨年1年間、成年後見人全体の不正は521件(被害総額29億7千万円)。うち弁護士や司法書士ら「専門職」による不正は37件(同1億1千万円)で、10年の調査開始以降、最多の件数だった。

 今年4月には、不正を防ぐため家裁や関係機関による監督体制の強化を盛り込んだ成年後見制度の利用促進法が成立した。

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.06更新

トマト

居酒屋などで最初に提供されることが多いのが「お通し」です。

価格は数百円程度が多く、ちょっとした煮物や漬物など内容は店舗によって様々です。事前に店員が客に「お通しはいりますか?」と確認してくるならともかく、何も言わずに勝手に卓の上に出てくることもありますが、この場合、そもそも自分が注文していないものに対して代金を支払う必要はあるのでしょうか?

まず、居酒屋で注文して、飲食物の提供を受けるという契約は、『飲食物提供契約』です。この場合、契約が成立するためには、一方が契約を申し込み、他方が申込を承諾する必要があります」

では、客側からは注文しないお通しは、どういう扱いになるのでしょう?

入店時の説明やメニュー等でお通しが必須のセットになっているなどの場合には、お通し料金の拒否をすることはできません。嫌であればそのお店を利用しなければすむことですからね。

では、事前に説明やメニュー記載等がない場合はどうでしょう?

その場合、お通しについて客は「申し込み」をしていないので契約は成立していません。ですから、注文もしていない食べ物が出てきたら、『注文していない(申し込んでいない)』といえば済むということになります」

ただ、注文していないお通しが出てきて、「契約が成立していないから」といって食べてしまうと、客側がお通しの申込をしたことになり、お店は承諾したことになって、契約成立となり、代金を支払う義務が生じてしまいますので注意が必要ですね。

               

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.05更新

いちご

東京都内に借りたマンションなどで、許可なく民泊を営業し、副業を禁じた地方公務員法に違反したとして、埼玉県教育委員会は9月12日、県立高校に勤める男性教諭を減給10分の1(6カ月)の懲戒処分にした、との報道が先日なされました。

これは公務員のケースですが、では会社員が民泊を営業したとしても、会社から処分を受ける可能性はあるのでしょうか?

まず、就業規則で兼業を禁止、または許可制にしている企業は多いと思われます。一般の会社員でも、今回のケースように、複数の不動産を民泊のために提供し、利益を得ていた場合、兼業と判断されるでしょうから、就業規則に違反することになるでしょう。

ただ、就業規則に違反した場合、ただちに処分を受けることになるかどうかは別の話で、兼業をしただけで直ちに懲戒の対象になることはないでしょう。

兼業が懲戒になるのは、兼業に励むあまり業務に支障をきたす場合や、会社の対外的信用を損ねる事業をした場合などです。

会社員が、勤務時間外に民泊の事業をした場合、余暇の時間を利用して行われている限りでは、業務に支障をきたすことは考えにくいでしょう。

ただ、問題は、民泊ビジネスが会社の対外的信用を損ねないか、という点です。

日本の民泊の多くは旅館業ですから、旅館業法の許可を受けなければ違法となります。

ただ、民泊ビジネスが広がり、解禁に向けた法整備も進められている現状では、兼業の態様によって判断が分かれそうです。

もっとも、旅館業法違反として実際に処罰されるほど悪質なケースであれば、懲戒の対象となってもやむを得ないでしょうね。

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.04更新

あか

「ゲスの極み乙女」の川谷さんが未成年と飲酒していた事実があったとして、所属事務所は10月3日、すでに日程を公開している公演が終わったあと、活動を自粛するとの発表をしました。

では、このように、相手が未成年と知りながら飲酒させた場合、法律上問題はないのでしょうか?

未成年の飲酒に関して、「未成年者飲酒禁止法」という法律があります。

親権者または親権者に代わって監督する人は、未成年者の飲酒を止めるべきだと定めています。これに違反した場合、科料(千円以上1万円未満)になります。

また、バーなどの営業者が、成年者に酒を提供した場合、50万円以下の罰金ということもあります(同法1条3項、2条1項)」

では、今回のケースように、同棲するような交際相手の場合、『親権者または親権者に代わって監督する人』にあてはまらないのでしょうか?

未成年者飲酒禁止法は、飲酒による未成年者の心身への悪影響から未成年者を保護するための法律です。

親権者または親権者に代わって監督する人に未成年者の飲酒を止める義務があるとされているのは、こうした人たちは、未成年者の生活面全般にわたって監督できる立場にある以上、未成年者の飲酒を当然止めるべきと考えられるから

今回のように、親権者の監督がおよぶ未成年者を半同棲させたにすぎない場合、年齢差はあれど、恋人として対等の立場にあり、いつ出て行って自宅に帰ってもおかしくない人を同居させているわけですから、そこまで監督できる立場にはないと考えます。

よって、ゲスの極みの川谷さんの行為は法律上は問題ない、ということになります。

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.04更新

あか

通常120円~150円程度で販売されている飲料を「10円」や「30円」などの激安価格で販売する自動販売機が、大阪市内で人気を集めていることが報じられました。


このような賞味期限切れの飲料を販売することは法的に問題ないのでしょうか?また何らかの健康被害があった場合、その責任はどうなるのでしょうか?


まず、賞味期限切れの商品を売ったからといって、それ自体に罰則などがあるわけではありません。


罰則があるのは、腐敗したものや有害なものを売った場合で、賞味期限切れかどうかは無関係です。


もちろん、それなら何を売ってもよいということではありません。これによって、食中毒などの被害が出た場合、販売会社や製造会社が民事上の責任を負う場合があります。大規模な事故に至れば、業務上過失致死傷罪など刑事責任に問われる可能性も否定できません。


ただ、少なくとも、販売会社は、はっきりと『賞味期限切れ』『消費期限切れ』と表示したものとして売って、消費者が、それを分かって買って食べたのであれば、消費者側の過失も認められるでしょうね。

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.04更新

あか

先日、アイドルグループ「嵐」のコンサートチケットを無許可で転売したとして、香川県の女性を古物営業法違反で逮捕した、という報道がなされました。

しかし、コンサートチケットの転売、ヤフオクなどで普通に行われていますよね?これも違法となるのでしょうか?

ダフ屋とは、売れ筋のチケットを転売する目的で入手し、これを入手希望者に対して売りさばくこと、あるいはこのようなことを行う不正業者を指します。

現在では、多数の都道府県において迷惑防止条例により禁じられています。

迷惑防止条例は、各地で文言が多少異なりますが、概ね、公共の場所や公共の乗り物において、チケットを転売などしたり、あるいは転売の目的で付きまとうことなどが禁止の対象となっています。

この「公共の場所」について、東京都迷惑防止条例では、「公衆に対して発売する場所」も含むと明示されており、他の地域においても、明文はなくても同様に理解されていると考えられます。

では、ネットオークションは「ダフ屋」として禁止されないでしょうか?

現在までのところ、ネットオークションそれ自体が「ダフ屋」行為とみなされて、摘発されたという事例は確認されていないようです。

実際に、ネットオークションを利用した宝塚の公演チケットや人気アーティストのライブのチケットを転売して総額5,000万円以上の利益を挙げ たというケースにおいて、「ダフ屋」行為として摘発されたケースがあります。

しかし、この事例で問題となったのは、コンビニエンスストアの先行予約を利用して転売目的でチケットを購入した点にあり、ネットオークションで売りさばいたこと自体が「ダフ屋」行為とみなされたわけではないようです。

ただ、チケットの定価を大幅に上回る価格で出品したりすると、摘発の対象となりかねませんので、注意が必要ですね。

 

 

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.01更新

あか

みずほ弁護士「少し前ですが、テレビなどのコメンテーターとして活躍していたショーンK氏が自身の経歴を詐称していたことが発覚し、活動を自粛するという騒動に発展しました。」
 
「過去にも、経歴の詐称が発覚して議員辞職に追い込まれた国会議員もいましたね。」

「このように、有名人や公人に対しては厳しい目が向けられる経歴詐称ですが、我々一般人がこれを行った場合にどうなるでしょうか。」

「結論からいうと、経歴詐称が発覚したからといって必ず解雇が認められるということにはなりません。」

「経歴詐称で解雇が認められるかはケースバイケースで、「経歴詐称があらかじめ分かっていれば、その人を採用しなかった」といえるかどうかが、一つの指標になります。」

「一口に「経歴詐称」といっても、その詐称の内容や程度は様々なものが考えられます。
 例えば、実際は中卒なのに大卒と偽るケース、実際はA大学卒業なのにB大学卒業と偽るケース、職務を遂行するために必要な資格につき実際は持っていないにもかかわらず持っていると偽るケース。」

「昨年話題になった、某テレビ局のアナウンサーに内定した女性が、銀座のホステスというアルバイト経歴を隠したというケースも、広い意味での経歴詐称にあたります。」

「このアナウンサーのケースは最終的に採用となりましたが、こういった、詐称の程度は、解雇されてしまうか否かという判断に際し、重要なものとなります。」

「もう一つ着目すべき点は、詐称した経歴と業務の関連性です。」

 「詐称した内容がそれなりに重大でも、それが実際に行う業務と無関係であれば、解雇すべきではないという方向に働くことになるでしょう。」

 「例えば、会社が「学歴不問」として肉体労働者を募集した場合で、大卒の人が中卒と経歴を詐称して採用されたとしましょう。」

「このケースでは、仮に採用担当者が、実際は大卒であると分かっていたとしても、それを理由に不採用とはされなかっただろうといえます。そうである以上、経歴詐称が発覚したとしても、それを理由に解雇とすることは不当といえます。」

「これに対して、会社が「経験者募集」として労働者の募集をかけたケースで、実際は同種の職務経験が無いにもかかわらず、経験者であると偽って採用されたとしましょう。」

「このケースでは、会社としては同種の職務経験者、つまり即戦力を期待して採用をしている以上、採用時に実際は同種の職務経験がないと分かっていれば採用はされていなかったであろうと考えられますので、後になってこれが詐称であると判明した場合は解雇とされても仕方がないといえそうです。」

 「経歴詐称が発覚したことが解雇につながるかどうか検討する際には、詐称の内容や程度、その職務との関連性に加え、それ以外の考慮要素も合わせて検討されることがあります。」

「つまり、①詐称が意図的なものであったかどうか、②これまでの勤務態度・実績、③発覚から解雇に至るまでの経緯など、それこそケースに応じた判断がなされます。これら二次的な事情も解雇されるかどうかを判断するに際しては、無視できません。」

 「採用の際に自分を良く見せようとするのは、ある程度仕方ないともいえます。
だからといって経歴を詐称してもいいということにはなりませんが、採用する側としても、後のトラブルを防ぐ意味でも、経歴の裏付けとなる資料の提供を求めたり、面接時のやり取りをメモ等で残しておくなど、一定の対策はしておいて損は無いと思います。」

投稿者: みずほ法律事務所

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