2017.04.07更新


いちご

A男:俺、仕事はゴルフのレッスンプロなんだけど、この前、クレジット契約で、ゴルフのスイングの解析ソフトを300万円で購入したんだ。

B夫:それは、すごい出費だね。

A男:ところが、スイング解析ソフトが届いたんだけど、販売業者の営業マンの説明とは異なって、全く使えない代物だったんだ。

B夫:それは大変だね。でも、クレジット契約で、毎月信販会社から引き落としはされてしまうんだよね?

A男:販売業者に言える文句を、信販会社に言って支払いを拒むことはできないのかな?

B夫:うーん、どうなんやろう?知り合いで、ゴルフ好きの弁護士さんがいるから、相談してみよう。

みずほ弁護士:クレジット契約での割賦購入あっせん(消費者と販売店と信販会社の三者間契約で、消費者が、販売店で商品等を購入する際、信販会社が消費者に代わって販売店に代金を支払い、その信販会社が立て替えてくれたお金を、消費者が後日分割で信販会社に支払う仕組みのもの)については、割賦販売法に規定があります。

割賦販売法においては、①虚偽説明で勧誘したり、過量販売などで結ばれたクレジット契約が解約されると、信販会社は既払い金を消費者に返し、販売業者は立替金を信販会社に返済しなければなりません。

また、②消費者の支払い能力を信販会社が調査することが法律で義務づけられ、もし支払い能力を超えていれば、与信契約は禁止されます。

③販売業者の勧誘行為を信販会社が調査することが法律で義務づけられ、もし不適正な勧誘があった場合、与信契約は禁止されます。

また、クレジット契約で商品等を購入したが、商品が約束どおりに引き渡されないなど、消費者と販売店との間でトラブルが生じたときは、これを理由として、信販会社に対する支払いを停止することができます。

・販売業者に債務不履行等があったとき
  商品が見本・カタログと違う
  商品が不良・欠陥品
  商品の引渡しが遅れて、目的が達成されなかった。
  その他販売業者に債務不履行がある場合

このように、販売店に債務不履行があれば、消費者は代金の支払を拒むことが出来ます。そして消費者が販売店に対して支払を拒める事由を抗弁事由といいます。

割賦販売法において、販売業者に対して抗弁事由があれば、クレジット会社の請求に対してもこの抗弁事由により支払を拒み得るとしています。この消費者の権利を支払停止の抗弁権(抗弁の接続)といいます。

 支払停止の抗弁権行使の方法ですが、まずは信販会社に支払停止の抗弁を主張する旨の通知を内容証明郵便で行ないます。


 そして、販売業者に対しては、販売業者の債務不履行等の抗弁事由かつ契約解除などの意思表示を内容証明で通知します。


支払停止の抗弁は、信販会社に対し、販売会社に対して抗弁できる事由を信販会社へ行い、その支払を停止するだけのものです。売買契約が存続している以上、クレジット契約も存続しています。販売店との売買契約の解除等を行なわない限り、クレジット契約もなくならないのです。

 支払が自動引き落としの場合、信販会社がすぐに引き落としを停止してくれる可能性は低いので、そのような場合は預金を引き出すか、口座を解約するか等の手段を講じる必要も出てきますね。

投稿者: みずほ法律事務所

2016.12.22更新

赤

A太「俺、彼女に今年のクリスマスプレゼントでバッグをあげたんだ。」

 

B男「どんなバッグをプレゼントしたんだい?」

 

A太「えーと、彼女に言われるままに買ったのでよく覚えてないけど、確か大阪の幻のソースの名前、、、そう!ヘルメスの罰金っていうバッグだったと思う。」

 

B男「お前、田舎者か(笑)それは、エルメスというスーパーブランドのバーキンというバッグやろ。値段も200万円くらいしたはずやど、お前金持ちやなあ?」

 

A太「うん、俺、彼女に惚れてたし、仕事もうまくいってけっこうお金ももってるから。」

 

  「ただ、クリスマス後に彼女にフラれてしまって、、、交際してくれることを前提としてプレゼントしたんだから、フラれたらそのバッグ、返してもらえないのかなあ?」

 

B男「うーん、どうなんやろう。知り合いの弁護士さんに聞いてみよう。」

 

みずほ弁護士「彼女にプレゼントをあげる行為は、法的には贈与契約に該当します。

そして、贈与契約は、書面を交わしていなければ実際に相手に物をあげるまでの間は自由に撤回することができますが、すでにあげてしまった場合は撤回ができません。」

 

「よって、基本的にあなたは元カノにバッグの返却を求めることはできませんね。」

 

「但し、例外的に、クリスマス後も二人が交際を続けることを条件にプレゼントを渡し、もし交際が終わってしまえばプレゼントを返してもらうという約束をしていた場合は少し話が違ってきます。」

 

「ただ、この場合も、無条件で返還を求めることができるわけではなく、婚約や、それに類するような関係性を継続させることを合意していたり、相手にあげるプレゼントも凄く高価なものであったりする、という条件の下で、法的拘束力のある条件が合意されていたと認定されることもありうるかと思いますが、そのようなことは希でしょうね。」

 

「A太さんの場合も、高価なバッグをプレゼントしていますが、元カノとの間で、法的拘束力のある合意がされていたとは認められませんから、残念ながらバッグの返還を求めることはできません。」

 

「A太さんも、お金を持っているからといってむやみに彼女に高価なプレゼントをするのではなく、私のように、生涯のパートナーを見つけて、妻へのプレゼントとしてバーキンをプレゼントしてあげるようにして下さいね(笑)。」

 

A太「わかりました!」

投稿者: みずほ法律事務所

2016.12.21更新

赤

大学生A「俺、1年半前に原付バイクで走っていたら、後ろから車にひっかけられて転倒し、左足骨折のケガをしたんだ。」

友人B 「それは大変だったね、、、」

大学生A「それで、1年半通院したんだけど、結局足に後遺症が残って、、、この前、相手の保険会社の担当者から、500万円くらいで示談しませんか?という申し入れがあったんだけど、この500万円って妥当な金額なのかな?」

友人B 「俺、法学部で弁護士の大先輩がいて、その弁護士さんは交通事故については無料で法律相談してくれるみたいだから、相談してみたら?」

大学生A 「えっ、弁護士さんに相談?それは思いつかなかったけど、さっそく相談してみるよ。」

 弁護士北畑「あなたの場合、相手の保険会社の500万円の提案金額は非常に低いですね。」

 「入通院慰謝料、後遺障害(等級12級)慰謝料とも、相手の保険会社の社内基準で提案されていますが、裁判基準ではもっと高額になります。」

 「後遺障害の逸失利益(この後遺障害がなければ得られていたであろう収入等の利益)も、10年分しか認定されていませんが、あなたはまだ20歳なので、67歳までの47年間の逸失利益が算定されなくてはならないのです。」

大学生A 「そうすると、僕の場合、妥当な金額はいくらくらいになるんですが?」

弁護士北畑 「私の算定によると、2000万円くらいですね。」

大学生A 「えーっ、相手の保険会社の提案とは4倍もの開きが!」

弁護士北畑 「さっそく、私を代理人に選任いただいて、私が相手の保険会社と交渉することにしましょう」

大学生A 「でも、僕はまだ学生で、弁護士さんに依頼するお金がないんですが、、、」

弁護士北畑 「もしご家族で車に乗っておられる方がいて、その自動車保険に弁護士費用特約がついていて、この特約を使うことができれば、弁護士費用はご家族の保険会社から私に払われるので、あなたの負担は0円ですよ。」

「この特約が使えない場合でも、私は完全成功報酬制を採用しているので、初期費用(着手金)0円、成功報酬は最終的に解決した金額の10%+20万円+税、を解決金額から差し引いていただくことになります。もし2000万円で解決できれば、弁護士報酬を差し引いても、当初の相手保険会社の提案額500万円よりは獲得金額が多くなりますよね?」

大学生A 「そうですね!それではさっそく交渉お願いします!」

投稿者: みずほ法律事務所

2016.12.13更新

赤

 昨日、お笑いコンビ「NON STYLE(ノンスタイル)」の井上裕介さんが乗用車を運転中にタクシーと衝突し、逃走したとされる事故が報道されました。

この井上さんの行為は、明らかに道交法違反です。

道交法72条では、人身事故・物損事故問わず、交通事故全般について、速やかな警察への報告義務が課されています。

したがって、軽微な事故や当事者双方にケガがなく、話し合いで解決したり、そもそもお互いに賠償請求するつもりがない場合であっても、道交法上は、必ず警察への報告をしなければなりません。

また、人身事故の場合には、自動車運転過失致傷罪等に問われる可能性がありますが、当事者の判断だけで、報告がなされないと、適切な治安維持、交通取り締まりも実現できません。

そのため、道交法では、交通事故全般について、報告義務が課されており、交通事故の報告義務に違反した場合は、3月以下の懲役又は5万円以下の罰金となります。

 また、道交法72条では、交通事故時の報告義務とともに、救護義務も定めています。

よって、交通事故を起こした運転者は、被害者の救護をする義務があります。

交通事故を起こしたのに、負傷者の救護もせずに、現場から逃亡するひき逃げ行為は、10年以下の懲役又は100万円以下の罰金となります。

  交通事故の直後は、気が動転し、仕事や家族のことが頭をよぎって逃亡する誘惑にかられがちですが、ひき逃げや報告義務違反は、さらに悪い結果しかもたらしません。

車を運転するときには事故を起こさないよう気をつけることはもちろんですが、万一不幸にも交通事故を起こしてしまった場合には逃げずに速やかな警察への報告と救護をしよう!、と普段から肝に銘じて車を運転することが必要でしょう。

 

 

 

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.12.09更新

夕日

A太「俺、1年前に交通事故でケガしたんだが、先日治療が終了して、相手の保険会社の人が賠償額の交渉に来ることになっているんだ。」

 

B雄「損害保険会社の賠償額の査定は非常に低いということを聞いたことがあるよ。交渉で気をつける点ついて、知り合いの弁護士さんに聞いてみよう。」

 

みずほ弁護士「交通事故で示談交渉に出てくる損害保険会社の社員は、会社で査定について詳しく研修を受け、また多くの事件を処理してきている、査定についてはプロの人たちです。」

 

「このような人たちと、一生に一度あるかないかの交通事故の被害者が、何も研究しないで示談交渉をすれば、太刀打ちできないのは明らかです。」

 

「例えば、入通院慰謝料や後遺障害慰謝料は、相手の損保会社は社内基準で提案してきますが、その金額が妥当かは別の話で、弁護士の用いる基準(裁判所基準)とは金額がかなり異なります。」

 

「後遺障害も、認定されたとしても、その後遺障害が何年続くかと言う点でも意見が食い違うことが多いです。」

 

「その他諸々、相手の損保会社の提案が妥当なものかどうかを検討する必要があるでしょう。」

 

「よって、A太さんの場合も、ご自身で交渉するよりは弁護士である私に交渉を依頼した方が、最終解決金額は増額できる可能性が高いです。」

 

「私に交渉を依頼した場合、初期費用(着手金)は0円、成功報酬は最終解決金額の10%+20万円+税ですので、A太さんにもご負担なくご依頼いただけるかと思いますよ。」

 

「また、初期費用は0円ですので、弁護士への交渉の依頼時期は、交通事故による受傷直後がおすすめです。いつ弁護士に依頼していも最終的な報酬金額は変わりませんからね。」

 

「A太さんやその家族が車を持っていて、その自動車保険に弁護士費用特約がついていれば、A太さんは弁護士費用を自腹で払うことなく私に依頼することができます。」

 

「交通事故による受傷直後においても、ご本人は相手保険会社とのやりとりを行わなければなりなせんが、ご本人にはそのやりとりの持つ意味がなかなか理解しにくいでしょうからね。」

 

A太「わかりました!ではさっそくみずほ弁護士に交渉の依頼をさせていただきます!」

 

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.12.09更新

赤

みずほ弁護士「今日は、私のところでよくある「婚約破棄」の相談の前提として、いつ婚約って成立するのかについて、解説したいと思います。」

「婚約が成立していないと、その後交際を解消しても、原則として法的責任は発生しません。」

「しかし、婚約が成立すると、その後、合理的理由なく婚約を破棄した場合は、債務不履行として損害賠償責任が生じますからね(民法415条)。」

「婚約は、理論上は口約束で成立しますが、婚約破棄の裁判などで婚約成立の有無を認定する場合は、①結婚する、という意思表示の明確性、真摯性、②婚約成立を伺わせる客観的事実、が考慮されます。」

「たとえば、「結婚する」という約束が、夜のベッドでのピロートークにとどまる場合、婚約成立は否定される傾向にあります。」

「また、婚約成立の認定において重視される『客観的事実』は、例えば以下のものであり、これらの事情を総合的に考慮して婚約成立の有無が認定されます。
 ア 婚約指輪を渡した
 イ 結納を済ませた
 ウ 結婚式,共同生活に向けた具体的準備や予定を進めていた
 エ 継続的な性的関係(妊娠・出産に至った)
 オ 両親などの親族に結婚する旨挨拶した
 カ 知人・友人に結婚することを説明(公表)した
 キ 『結婚』に向けたイベントで出会った(例えば、結婚相談所・『婚活』と題するイベント等)

要は、婚約成立が伺われる外形的事実が重要なのですね。

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.19更新

あか

無銭飲食、当然に犯罪になると思いますよね。


ところが、犯罪にならない場合があるんです。
それは、、、注文して食べ始めた時点では、お金を払うつもりだったけど、途中でお金を払うのをやめようと思って隙を見て逃げた場合です。

まず通常の無銭飲食、つまり始めからお金を払う意思がない場合は、詐欺罪です。何が詐欺かというと、お金を払う意思がないのに、お金を払う意思があるかのように見せかけて注文したことが詐欺であり、店員に食事を出させた時点で詐欺罪が成立します。

そうすると、注文して食べ始めた時点でお金を払う意思があったのであれば、このような詐欺は成立しないのです。


問題は、お金を払わないで逃げたことですが、ただ隙をついて逃げることは、詐欺ではありません。このようなケースを「利益窃盗」といい、窃盗罪にもあたらず、犯罪にならないとされています。しかし、言うまでもなく、食べたら代金を払わなければならないのですから、絶対にやってはいけないことですし、私が食い逃げを推奨しているわけでもないので、気をつけてください。

また、食い逃げした人が、始めはお金を払うつもりだったと言えばいいかというと、そうではありません。お金の持ち合わせがない人が食事後に逃げたら、本人がいくら言い逃れをしようと、始めからお金を払うつもりがなかったとみられてしまいます。


また、隙を見て逃げるのではなく、店員に「ちょっと電話がかかってきたので、外で電話して戻ってくるから」と言って、店員をだましてそのまま逃げてしまった場合は、詐欺にあたりそうですよね。

このようなケースが詐欺かどうかは、いまだに議論があるところで、判例実務も定まっていません。実際に、自動車で帰宅する知人を見送ると言って店先に出て逃げた事案について、最高裁は詐欺罪の成立を否定しています。

ただし、似たような別の事案で、詐欺罪を認めているものもあります。

このような状況ですので、実際にやってしまった場合に詐欺になるかどうかの判断はむずかしいところなのですが、いずれにしても、やってはいけないことですから、くれぐれも真似をしないようにしてくださいね。

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.14更新

あか

A美 私、居酒屋でアルバイトをしているんだけど、私、可愛いからか、時々お客さんからチップをもらうことがあるのよね。ラッキー、ってそのまま懐に入れちゃうんだけど。

B子 可愛いって、、、いうよね~。でも、もらったチップ、お店に申告しなくてよいのかな?知り合いの弁護士さんに聞いてみよう。

みずほ弁護士「『チップ』の取扱いについては店によって様々ですが、基本的に『チップ』は接客を受けたお客様がお礼の意味を込めて、接客を担当した店員に渡すものなので、店に対して渡したのではなく、店員個人に渡したものということになります。法律的にいうとお客様から店員個人への『贈与』になりますね。」

「そうすると『チップ』をもらった店員は自分自身がお客様から『贈与』された『チップ』について店に報告する必要はないことになりそうです。」

「ただ、もし店との雇用契約書や店の就業規則で『業務を利用して許可なく客から金品を受け取ってはならない』等の決まりがあれば店員はそれに従わなくてはいけません。」

「お客様から『チップ』を受け取った際、それを自分自身のものとして『もらう』ために店の許可を得る必要がある場合や、チップを自分自身のものとして『もらった』後に店へ報告しなくてはいけない場合があるということですね。」

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.12更新

あか

配車アプリ大手の米ウーバーテクノロジーズは9月29日、飲食店の料理宅配サービス「ウーバーイーツ」を日本で開始した、との報道が先日されました。

「ウーバーイーツ」は、ウーバーが仲介して、飲食店の料理を、配達員に登録した一般人が自転車や原付バイクを使って届ける仕組みで、注文が入ると、飲食店と配達先へのアクセスが最適な場所にいる配達員に配達が依頼される。登録者は自分のスケジュールに合わせて、配達員専用のアプリで稼働できるかどうかを知らせ、自分の空いた時間に配達することができます。

日本ではまだ利用できるエリアは限られているが、先行してサービスが開始された海外では、7カ国33都市に広がっているとのことです。

ただ、私がこの報道を聞いて最初に思ったのは、配達員である一般人が配達途中、交通事故を起こして人にケガをさせた場合の飲食店側のリスクです。

この場合、事故を起こした本人のみならず、配達を頼んだ飲食店も民法上の使用者責任を負うので、仮に被害者が大ケガや死亡したりした場合、飲食店自身も数千万円以上の賠償責任を負うことになります。

このようなリスクに備えて、飲食店も保険に加入する、等の対応が考えられますが、現状の損害保険で、飲食店が一般人である配達員が起こした交通事故について負う使用者責任のカバーする保険はなさそうです。

このような点から、私は飲食店がこの「ウーバー・イーツ」を利用することは、まだ危険だと考えますが、みなさんいかがでしょう?

 

投稿者: みずほ法律事務所

2016.10.07更新

あか

私も成年後見人等を裁判所から複数拝命しており、管理財産は合計で数億円になりますが、それを横領するという発想は全くもって理解不能です。

この弁護士も、2001年の590万円の着服時点で弁護士会から除名(=弁護士資格喪失)されていれば今回の被害はなかったはずです。同業者としても、横領弁護士は一発除名という処分を弁護士会はしていただきたいですね。

(以下、引用です)

成年後見人として管理していた預金口座から約1800万円を着服したとして、名古屋地検特捜部は6日、業務上横領の疑いで、愛知県弁護士会所属の弁護士、渡辺(本名・金子)直樹容疑者(59)=同県豊橋市=を逮捕し、事務所や自宅など数カ所を捜索した。

 逮捕容疑では、2013年12月~昨年7月、成年後見人として財産を管理していた県内の70代男性の銀行口座などから11回、計約1830万円を横領したとされる。

 特捜部によると、渡辺容疑者は13年7月に名古屋家裁豊橋支部から男性の成年後見人に選任され、多い時で一度に400万円を引き出し、一部を自らの口座に移していた。昨年12月に解任され、家裁の告発で発覚。認否は明らかにされていないが、約200万円を弁済したという。

 渡辺容疑者は1983年に弁護士登録。2001年には、遺言執行者として管理していた遺産590万円を着服したとして、弁護士会から業務停止1年6カ月の懲戒処分を受けた。

 成年後見制度は、認知症などで判断能力が十分でない成人に代わり親族や弁護士らが財産管理を行う制度で、00年に導入された。

 最高裁の調査では昨年1年間、成年後見人全体の不正は521件(被害総額29億7千万円)。うち弁護士や司法書士ら「専門職」による不正は37件(同1億1千万円)で、10年の調査開始以降、最多の件数だった。

 今年4月には、不正を防ぐため家裁や関係機関による監督体制の強化を盛り込んだ成年後見制度の利用促進法が成立した。

投稿者: みずほ法律事務所

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